脚長差で脚が短い方の仙腸関節にかかるストレスを考える(ケーススタディ)
- 村田育子(Ikuko Murata)
- 2021年6月24日
- 読了時間: 3分
更新日:2 日前
「痛みなどの身体のトラブルの解決・予防」をコンセプトに
パーソナルトレーナーとして活動しています、
理学療法士の村田育子です。
「姿勢改善」「ボディメイク」を得意としています^^
本日は
実際の症例を通して
「脚長差で脚が短い方の仙腸関節にかかるストレス」
についてお話してみたいと思います。

本日の内容は
前回記事 を先に読んで頂けると
理解しやすいと思います!
【目次】
1. 症例紹介
2. S様の左仙腸関節にかかるストレス
3. S様への治療戦略
4. まとめ
1. 症例紹介
60代女性、S様。

脚長差あり。
左脚の方が短いので
立位での骨盤は左の方が下がっていました。
左仙腸関節には
特に痛みの訴えはありませんでしたが、
押すと痛みがある(圧痛がある)
という状態でした。

矢印部分が左上後腸骨棘(PSIS)と言い、
ここを押すと痛みがある場合
「仙腸関節に何かしらトラブルがある」
というサインです。
2. S様の左仙腸関節にかかるストレス
それでは
S様の左の仙腸関節には
どのようなストレスがかかっているのでしょうか。
S様の骨盤は左に傾いているため
左仙腸関節には
「圧縮ストレス」がかかります。

(詳しくは 前回記事 参照)
実際、S様の左の上後腸骨棘(PSIS)を触ったとき

明らかに右よりも大きく
ゴツゴツとした形状をしていました。
S様の左仙腸関節は
日々の圧縮ストレスにより
少しずつ破壊され
それに対して骨が少しずつ増殖し
「変形が進んでいた」
と考えられます。
このように
脚長差がある場合、
脚が短い方の仙腸関節には
圧縮ストレスがかかり
骨の変形が進んでいるケースが多い印象です。
3.S様への治療戦略
S様の左仙腸関節への
圧縮ストレスを減らすには
「骨盤を水平にすること」
が必要です。
骨盤を水平にするには
脚の長さを左右均等に整える必要がありますよね…。
…と言っても
脚の長さを変えることはできないので
インソール(ヒールパッド)などの
外的補助を利用します。

S様の場合
3㎜のヒールパッドを
脚が短い方の左に使用してもらうことで
骨盤を水平にすることができました。
S様のように脚長差があるケースでは
ヒールパッドなどを利用して
骨盤を水平に戻すことは
脚が短い方の仙腸関節の変形予防になります。
もちろんこれは痛みの予防につながります。
そして同時に
長い方の仙腸関節のストレス軽減にもつながります。
つまりつまり
骨盤が水平にさえなれば
右も左もストレスは減る
というシンプルな話ですっ!!
4.まとめ
S様の左仙腸関節には(脚が短い方)
・圧縮ストレスがかかっていた
・圧縮ストレスにより骨変形、圧痛があった
・左にヒールパッドを使用し骨盤を水平にした
・それにより左仙腸関節の変形と痛み予防を図った
本日は以上です。
お読み頂きありがとうございました。
この記事が皆さまの健康の一助となりますように(^^)/
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