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ケーススタディ:脚長差によって脚が短い側の仙腸関節に圧痛を呈したS様



理学療法士であり


パーソナルトレーナーでもある私の視点から


「姿勢」や「痛み改善・予防」


についてのお話をしています。


「ボディメイク」も得意で


東京をメインに活動しています、村田育子です(^^)/




現在「足の長さが左右違う(以下:脚長差)」


をテーマにシリーズで解説していて


本日は


「脚長差によって脚が短い側の仙腸関節に圧痛を呈したS様」


というテーマで症例報告をしてみたいと思います。

理学療法士のいるジム(東京)パーソナルトレーニングで予防とボディメイク

前回記事では

脚長差は仙腸関節痛の原因となるのか?~短い側編~」というテーマで仙腸関節にかかるメカニカルストレスについて解説しました。


本日はそれを踏まえての内容なので

先にこちらを読んで頂いてからの方が理解しやすいと思います(^^)/




【目次】


1. 症例紹介


2. S様の左仙腸関節にかかるストレス


3. S様への治療戦略


4. まとめ




1. 症例紹介

60代女性。


仙腸関節には特に痛みの訴えはなかったのですが


圧痛がありました。


上後腸骨棘(PSIS)を押すと痛い


という状態でした。

理学療法士のいるジム(東京)パーソナルトレーニングで予防とボディメイク

PSISに圧痛があるというのは


仙腸関節に何かしらトラブルがある


ということを意味します。



そしてS様の左PSISは


明らかに右よりも大きくてゴツゴツしていました。


S様の左PSISは


「変形して大きくゴツゴツしている」


可能性が高いと考えられました。





2. S様の左仙腸関節にかかるストレス

S様の姿勢をチェックしていくと


骨盤に傾きがありました。


左が低く、右が高い状態でした。


そしてその原因は


「左脚の方が短い」という脚長差でした。




前回記事で説明したように


脚が短い側の仙腸関節には「圧縮ストレス」がかかります。

理学療法士のいるジム(東京)パーソナルトレーニングで予防とボディメイク
骨盤を後ろから見た図      仙骨を取り出した図

S様の左仙腸関節には「圧縮ストレス」が過剰で


関節面はそれによってゴリゴリ破壊され


それに対して骨が増殖し


PSISは大きくゴツゴツに変形した


と考えられます。



このように一度変形してしまった骨は


元の大きさ・形に戻ることはありません。





3.S様への治療戦略

S様の左仙腸関節への


圧縮ストレスを減ずるためには


まずは骨盤を水平にする必要があります。


骨盤を水平にするには


脚の長さを左右均等に整える必要があります。


でも脚の長さを変えることは不可能なので


そんな時に頼りになるのが

(ならざるを得ないのが)


インソール(ヒールパッド)です。

理学療法士のいるジム(東京)パーソナルトレーニングで予防とボディメイク

S様の場合


3㎜のヒールパッドを使用してもらうと


立位姿勢や歩行のバランスが良好となりました。



ヒールパッドを使って


骨盤を傾いた状態から水平にして


左仙腸関節の変形の進行をくい止め、


左仙腸関節が今後痛くなるのを「予防する」


というのが治療戦略となります。


(もちろんこれは右仙腸関節の剪断力を減じることになり右仙腸関節痛の予防となります。)



このように基本的な対策を講じた上で


プラスαで仙腸関節のコンディショニングなどのエクササイズを行うとすんごく良いと思うのです。





4.まとめ

S様の左仙腸関節には(脚が短い側)


・骨盤が左に傾き圧縮ストレスがかかっていた


・それにより骨が変形し圧痛があった


・左ヒールパッドで脚長差補正し骨盤を水平にした


・それにより左仙腸関節の変形と痛みの予防を図った




本日は以上になります。

お読み頂きありがとうございました。

この記事が誰かの健康の一助となりますように。





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