脚長差があると「ひざ」は痛くなるのか?

こんにちは!

東京を中心にパーソナルトレーナー・理学療法士として活動しています、村田育子です。


今回の記事から「脚長差」についてシリーズで解説していきます。(シリーズ目次


そんな記念すべき今日は


「脚長差がひざにどんな影響を与えるか」ということについて解説します。




【目次】


1、脚長差があると、ひざは痛くなる?

2、短い方にはどんなストレスが?

3、長い方にはどんなストレスが?

4、どれくらい差があると負担がくる?

5、まとめ



1、脚長差があると、ひざは痛くなる?

はい。


脚の長さに左右差(脚長差)があると、ひざは痛くなりやすいと私は考えています。


特に「ひざ」なんて、ダイレクトに影響しそうじゃないですか?


シンプルに考えて何となくひざに良くなさそうなのは誰にでもイメージがつきますよね。




では、どちらのひざが痛くなるでしょうか?


短い方?


長い方?


どちらでしょう?




答えは「両方っ」なんですが、臨床では短い方のひざが痛くなりやすいと感じています。


ということで、まずは「短い脚のひざにはどんなストレスがかかるのか」から見ていきます(^^)



2、短い方にはどんなストレスが?

短い方のひざには「衝撃」というストレスがかかります。


脚長差がある状態で歩くと、短い方の着地で「衝撃」が強くなります。


理由は単純で、着地の瞬間に重心が落ちるからです。だって、、、短いですからね。



短い方の着地では「ドシン」という「衝撃」とともに重心が落ち、


長い方の着地では「グーン」と重心が上がって伸び上がるような歩き方になります。


「ドシン・グーン・ドシン・グーン」と「リズムが一定ではない歩き方」になります。


その「ドシン」という「衝撃」がひざにストレスとなります。


(脚長差の事例紹介記事:歩行動画あり



2010年アメリカの論文で「0.5cm以上の脚長差があると、短い方の脚で変形性膝関節症(ひざの変形)のリスクが大きくなる」と報告した研究があります。


※以下、論文の解釈が間違えていたらごめんなさい汗。気になる方は直接どうぞっ↓

参考文献:Harvey WF, Yang M, Cooke TD, et al.(2010)ASSOCIATIONS OF LEG LENGTH INEQUALITY WITH PREVALENT, INCIDENT, AND PROGRESSIVE KNEE OSTEOARTHRITIS: A COHORT STUDY. Ann Intern Med. 2010 Mar 2.


この論文の驚くべきところは2964人という膨大なデータ。

加えて脚長差の測定を「脚全体のX線!」で行っているというところ。骨盤部分のX線だけでなく、脛骨の末端までのX線です(;゚Д゚)

さらにこの論文の推しポイントは2年半の経過を追った研究だというところ。。。何ともありがたい研究です。


さて、この研究の信頼性が高いことが分かったところで、結果をもう一度。


「0.5cm以上の脚長差あると、短い方の脚で変形性膝関節症(ひざの変形)のリスクが大きくなる」です。


やっぱり短い脚のひざの方が先に痛んでくるんだなー。。。と自分の臨床と擦り合わせながら読みました。



3、長い方にはどんなストレスが?

では、長い方のひざは大丈夫なのでしょうか?


いえいえ、大丈夫ではありませぬ。




長い方のひざには「歪み」というストレスがかかります。


「歪み」は「衝撃」ほどすぐに痛みには直結はしないですが、少しずつ、でも着実に関節を痛めていきます。



例えば、右脚が短くて、左脚が長い場合。


短い右脚はどうやったって伸ばすことができませんが、長い左脚はどうでしょうか?


短くすることはできるでしょうか?


できます。


ひざを曲げたりO脚やX脚にしてしまえば、


「実質」の骨の長さは変わらなくても、実際に使用するときの脚の「機能的な」長さを短くすることができます。


言い換えると、


長い方の脚はひざを歪ませることによって「短く対応することができる」ということです。

(人間の適応能力の凄さよ!)


そしてこの、曲げたりO脚・X脚という歪みは、少しずつでも着実にひざ関節に負担をかけていきます。


臨床では、短い方がいつも痛いけど長い方も時々痛む、というクライアントさんに時々遭遇します。


どれどれ・・・とひざを見ていくと、あまり痛くない方が実は関節の壊れてたりします。


で、全身をチェックしていくとそちらの方が脚が長い、、、というのは良くあるパターン。




加えてですね。


短い方のひざはインソールで痛みが意外とすぐ軽減したりしますが


長い方のひざが歪んだ結果で痛くなっている場合はそんなすぐには良くならないんですよね。


(さらに加えると、この関節の破壊が度を超えると手術を提案される訳です。)



4、どれくらい差があると負担がくる?

最初に紹介した論文で、実はもう一つ注目して頂きたい点がありました。


それは「0.5cm以上」の脚長差でひざの変形が現れるリスクが高くなる、というところ。


たった5mmの脚長差でも、ひざに影響を与える可能性があると示唆してくれている論文でした。



後々またブログにしますが、理学療法士の世界では伝統的に「脚長差3cmは許容範囲内」と言われています。(伝統て・・・汗。)


3cmです。


3mmじゃなくてです。


3センチメートルです。


ミリ単位の脚長差に対してインソールでアプローチをするのは実は理学療法業界では現在あまり一般的ではありません。


なので正直わたしは病院でちょっと浮いた存在になってしまうのですが、この論文はそんな私の背中を押してくれますね。




この論文の研究結果を私の私見も交えてまとめるとですね、


理学療法士業界では「脚長差3cm以内は許容範囲」なーんて言われてるけど、


たった5mmでも膝関節症になるリスクは高いという結果が出たよ!


この点に着目すれば予防できるひざの痛みは世の中にゴロゴロ転がってるよ!


特に短い方ね!


という感じです。



脚長差というシンプルな問題を見落とさずにチェックし、潰していけば、結構な割合のひざの痛みや変形を予防できるのではと考えています。


脚長差チェック。これが当たり前になれば良いなと心底思う今日この頃です。



5、まとめ

・短い方の脚のひざは「衝撃」ストレスで痛くなる。

・長い方の脚のひざは「歪み」ストレスで壊れてくる。

・たった5㎜の差でもひざに影響するという研究がある。

・脚長差チェックで多くのひざ痛を予防できるはずだ!




お読み頂きありがとうございました。


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この記事があなたの身体を少しでも改善するヒントとなりますように!




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