2021年2月20日4 分

症例報告 ~脚長差に対するインソール~

最終更新: 2023年5月9日

こんにちは。

このブログでは

理学療法士で

パーソナルトレーナーでもある私の視点から

「姿勢改善」や「痛み改善・予防」

に向けてのお話をしています。

「ボディメイク」も得意で

東京をメインに活動しています、村田育子です。

本日は、脚長差(足の長さが左右違う)という問題に対してインソールがどれだけ効果があるのか、実際のクライアントS様の歩行を見ながらお話してみたいと思います。

(症例の詳細は 前回記事 参照)

本日の記事は

・脚の長さが左右違う気がする

・腰の左右どちらかが痛い

・骨盤が傾いている気がする

そんなお悩みをお持ちの方に是非読んで頂きたい内容です。

【目次】

1. 脚長差が歩行に与える影響

2. 脚長差を補正するには

3. インソールあり/なしで左の着地を比較

4. インソールあり/なしで右の片脚を比較

5. インソールはいつまで使うべきか

6. まとめ

1. 脚長差が歩行に与える影響

左右の脚の長さが違うと、

歩行にはどのような影響があるでしょうか?

左右のバランスが悪くなるのは容易に想像がつくかと思います。

崩れ方には様々なパターンがありますが

よくあるパターンを症例S様を通して見てみたいと思います。

まず、ほとんどのケースで短い方が着地するときに重心が落下します。

「ドシン」と重心が落ちるのですが、

短いのでそりゃそうですよね。

S様の場合 左脚が短く、

左の着地で「ドシン」という衝撃が強くなっています↓

逆に右脚は長いので

右の片脚では「グーン」と乗り上げるようになっています。

「ドシン・グーン、ドシン・グーン」という

「リズムが不均衡」になっているのが動画から分かるでしょうか。

この「リズムの不均衡」は脚長差があるほとんどの例で生じる現象です。

2. 脚長差を補正するには

この崩れたリズムを均等にするには

脚の長さを左右均等にする必要がありそうですが、

果たしてそれは可能でしょうか?

左脚を引っ張って伸ばす?

右脚を切って短くする??

…現実的ではありませんよね。

物体として脚の骨自体の長さが違う場合

脚長差それ自体を直すことは不可能です。

では、どうすれば良いでしょうか?

こんな時に頼りになるのがインソールです。

ヒールパッドでの「脚長差の補正」です。

シークレットブーツ的に

短い方の靴の中にヒールパッドを忍ばせると

実際の脚の骨は伸びなくても

機能的な脚の長さは伸ばすことができます。

このように「外的な物質」を使うことで

実質的な脚の長さは変わらなくとも

機能的な脚の長さを左右均等に合わせることができ、

歩行のバランスを改善することができます。

3. インソールあり/なしで左の着地を比較

ではさっそくS様の歩行に

インソールを使用してどのような変化があったか

見ていきたいと思います。

短い方(左)にヒール3mmを入れています↓

(高さ設定についての詳細は割愛します)

「ドシン・グーン」という「リズムの不均衡」が軽減し、

「トン・トン・トン」と

リズムが整っているのが分かるでしょうか?

(見慣れないとちょっと難しいですが汗)

リズムが整い、

左着地の衝撃は明らかに緩和されています。

4. インソールあり/なしで右の片脚を比較

S様の場合、リズムの不均衡に加え

右片脚の際に「腰が曲がる」というパターンを呈していました↓

↑ヒールを入れることによって

腰の右曲がりが軽減しているのが分かります。

バランスが整ったからでしょうか、

ヒールを入れている方が腕もあまり広がっていないです^^

4. インソールはいつまで使うのか?

このように脚長差に対して明らかに効果があるインソール(ヒールパッド)ですが

果たしていつまで使えば良いのでしょうか?

答えはは「一生」になります。

脚長差はヒールで「補正」することはできても

直せる訳ではないからです。

インソールはあくまでも補正、補助です。

インソールを常に使うのは面倒という声も聞きますし、

痛みがおさまったら使うのを止めてしまう方もいます。

しかし「脚長差」という問題を抱えている場合

それは一生付き合っていかなくてはいけない問題です。

インソールを常に使うのは難しくても

長時間の歩行では使う、仕事中の靴には入れておく、など

できる限り管理することが重要だと思います。

トラブル解決・予防のために、

大事なことです!!

5. まとめ

・脚長差の補正にはヒールパッド

・ヒール使用でS様の左接地の墜落は消失

・ヒール使用でS様の右立脚の崩れも軽減

・実質的な脚長差がある場合、ヒールは一生使ってリスクを減らした方が良い

お読みいただき、ありがとうございました。

この記事が誰かの健康の一助となりますように☆

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